便秘に悩む方は少なくありません。
平成２２年に実施された「国民生活基礎調査」というデータによりますと、１０００人あたりで便秘症状の方は男性は約２５人、女性は約５０人にものぼっています。
便秘は健康はもとより美容にも良くないものですので、女性にとって便秘は是非とも解消したいテーマということができるでしょう。
便秘解消のために役立つ栄養素は数多くありますが、ここでは乳酸菌の働きに着目してみたいと思います。
乳酸菌は便秘の解消にとても効果が高いと言われます。

乳酸菌が便秘解消に効果的である理由は、腸内にいる最近の働きについて理解することが重要な前提となります。
どういうことかといいますと、腸には健康に良い影響を及ぼす善玉菌と言われる細菌、悪い影響を及ぼす悪玉菌と言われる細菌、そして、善玉菌と悪玉菌の量によって性質が変わる日和見菌と言われる３つの細菌のグループがいます。
この各種細菌のうち、悪玉菌が増えてしまうと腸の働きが悪くなり、便秘をもたらすことになります。

そこで役に立つのが乳酸菌です。
乳酸菌は腸内の善玉菌グループの数を増やす働きをします。
善玉菌は悪玉菌と逆の働きをしますので、善玉菌が増えれば胃腸の調子がよくなり便秘解消に効果的です。
そして、善玉菌が増えればそれに連動して日和見菌が善玉菌となりますので、善玉菌が相乗的に増えて便秘解消に役立つという仕組みとなります。

便秘解消のためには規則正しい生活や運動、食物繊維の摂取などさまざまな要素が必要です。
必ずしも乳酸菌だけ便秘は解消できとは言えません。
ただ、腸に作用して非常に
便秘解消効果が期待できる細菌であることには間違いありませんので、便秘解消のためには乳酸菌を含む食品を毎日摂られることがおすすめできます。
なお、食材としては、ヨーグルトなどの動物性のものよりもみそやぬか漬けなどの発酵食品に含まれる植物製のものの方がより高い効果を期待することができます。