殺菌

殺菌乳酸菌に関して

健康に良いと言われる栄養素は数多くありますが、日本人に人気の栄養素の一つとして乳酸菌を挙げることができます。
乳酸菌含有の食品はスーパーマーケットに行けば必ず並んでいます。
整腸・免疫強化・美容維持などさまざまな健康効果が期待できるものとして人気が高いと言えます。

乳酸菌は細菌ですので、本来は生きています。
生きた乳酸菌が、腸でいわゆる「善玉菌」の生成を促して健康に良い影響を与えるということは想像に難くないかと思われます。
しかし、実際に食品の表示などを見ますと「殺菌」などと書かれていることがあります。

せっかくの乳酸菌をどうして殺菌してしまうのでしょうか。
また、殺菌をしてしまったら、腸に対して良い影響を与えるという効果はもうなくなってしまうのでしょうか。

まず、殺菌をする理由についてですが、その理由は、主として味(旨み)を維持するという点にあります。
乳酸菌は生きたままですとやや酸味が強く、まろやか・さっぱり感がないものとなってしまいます。
そこで、旨みを維持するために加熱処理をするということになります。
また、菌の作用が強いと容器が溶け出してしまう可能性があるという販売の必要性から殺菌するという面もあるようです。
このように、旨み維持、容器破損を防止するために殺菌処理がなされます。

では、殺菌処理がされてしまった殺菌乳酸菌はもう腸に作用して健康効果をもたらしてはくれないのでしょうか。
この点については、実験用のねずみを使った検証があります。
実験用のねずみを2つのグループに分けて、殺菌処理をした乳酸菌を与えたグループとそうではないグループとに分けてその一生を観察したところ、前者のグループの方が約7週間長く生き続けたということです。

このため、殺菌処理をして死滅した乳酸菌であっても、健康に良い効果をもたらす点は相違がないと考えられています。
あまり酸味が強い味がお口に合わない方は殺菌処理済みのものを摂取されても十分な健康効果が期待できるということができます。

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