風邪などで病院の治療を受けて、薬剤を処方されると、時折、乳酸菌が含まれている薬も併せて処方されることがあります（製品名としては、例えば、ビオフェルミンRなどが有名です）。
この医薬品として処方されるものを耐性乳酸菌といいます。
耐性乳酸菌を含んだ薬はどうして処方されるのでしょうか。

耐性乳酸菌を含む薬剤が処方される理由は、同時に処方される抗生物質と関係があります。
どういうことかといいますと、まず、腸内には整腸作用など体に良い働きをしてくれる善玉菌と呼ばれる細菌が多数生存しています。
善玉菌は単に腸の調子を整えるだけにとどまらず、体の免疫を強化するなど健康維持のために非常に重要な働きをします。

しかし、風邪などの際に処方される抗生物質を飲むことで
腸内にいる善玉菌も死滅してしまう可能性があります。
その結果、下痢などの消化器系の問題が生じてくる可能性があります。
そこで、抗生物質による善玉菌除去を補うために、乳酸菌が処方されることになります。

これが、耐性乳酸菌となります。
耐性乳酸菌は医薬品として用いられますので、一般で購入することはできません。
医師が必要と判断した際に適量が処方されることとなります。

また、薬の副作用が起きることは極めてまれです。
ごくまれに起きる副作用としては、呼吸困難や発疹、じんましんなどの呼吸器系や皮膚系の副作用がありえます。
また、妊娠されている方への投与も医師が適切に判断して行われることとなっています。

乳酸菌が体、特に整腸作用があることは医療の現場でも実際に使用されていることからも明らかということができます。
私たちが耐性乳酸菌を自由に手に入れることはできませんが、一般の食品やサプリメントなどから摂取することは自由にできます。
善玉菌の数を維持して健康を守るためにヨーグルトや漬け物などを日頃から積極的に摂られることが健康維持のためにはとても良い方法としておすすめすることができます。